Goの <a href="http://golang.org/cmd/cgo/">cgo</a> という機能を使うと、GoからCの世界のコードを呼んだり、呼ばれたりすることができる。
Perlで言うところのXSというやつだ。
このcgoを使ったGoプログラムは、昔はMakefileを利用してビルドしていたそうだが、
1.0からは <code>go get</code> や <code>go build</code> と言った、go toolがcgoに対応したのでそういうことも必要なくなっている。

<h3>cgoの基本的な使い方</h3>
まずは
<pre><code class="go">import "C"</code></pre>

として、Cという疑似パッケージをimportする。
このパッケージを使うと、 <code>C.fprintf(...)</code> というような感じでCの世界にアクセスできるようになる。
また、このimport文の直前のコメントはCのコードとして解釈される。
なので、
<pre><code class="go">package main
/*
#include &lt;stdio.h&gt;

void hello() {
 fprintf(stderr, "Hello cgo World\n");
}
*/
import "C"

func main() {
 C.hello()
}</code></pre>

というコードは期待通り動く。
この、コメントを利用してるっていうところがだいぶキモイ感じ。
また、これだとエディタのサポートをうけられないので、
<pre><code class="go">package main
//#include "hello.h"
import "C"

func main() {
 C.hello()
}</code></pre>

みたいにして、実装は <code>hello.[c|h]</code> に分けるようにすると良いだろう。
go toolはGoソース上に import "C" を見つけると、同じディレクトリ上の C/C++ ソースも自動的にコンパイルしてくれる。

<h3>Objective-C を使うには？</h3>
cgoは、 .m ファイルをコンパイルしてくれないので、 .c として保存して、 CFLAGS に <code>-x objective-c</code> を渡して言語を指定するようにして無理矢理使う。
CFLAGSなんかを設定するには、また例によってコメント中に <code>#cgo</code> ディレクティブを埋め込むことによって設定する。
こんな感じ
<pre><code class="go">package main
/*
#cgo CFLAGS: -x objective-c
#cgo LDFLAGS: -framework Foundation

#import &lt;Foundation/Foundation.h&gt;

void hello() {
 NSLog(@"Hello objective cgo world!");
}
*/
import "C"

func main() {
 C.hello()
}</code></pre>


<h3>Cocoaのイベントループ(NSRunLoop)どうするの？</h3>
cgoからObjective-Cが使えるだけだと、CocoaのAPIをフルに使うことはできない。
CocoaにはNSRunLoopというイベントループがあり、こいつが回っていないと、コールバックなどのイベントが起きないし、
非同期IO系の機能はまったく動作しない。
また、このイベントループはスレッドセーフではなく、スレッド用のイベントループが作成されるようになっている。
したがって、Goからこのイベントループを回すには、それが実行されるスレッドを固定する必要がある。
Goでスレッドを固定するには、runtimeパッケージで提供される <code>LockOSThread</code> という関数を使う良い。
この関数が呼ばれると、呼びだしたgoroutineを現在のスレッドに固定し、また他のgoroutineがそのスレッドを使わないようにしてくれる。
ただ、どのスレッドに固定するかは選択することができない。
ググると、メインスレッドに固定する方法(というかハック)がgo-wikiに乗っていた。
<blockquote>
<a href="https://code.google.com/p/go-wiki/wiki/LockOSThread">LockOSThread - go-wiki - How to works with libraries that must be called from the main OS thread?</a>
</blockquote>

というわけで、
<pre><code class="go">package eventloop

/*
#cgo CFLAGS: -x objective-c
#cgo LDFLAGS: -framework Foundation

#import &lt;Foundation/Foundation.h&gt;

void Run() {
 @autoreleasepool {
 [[NSRunLoop currentRunLoop] runMode:NSDefaultRunLoopMode
 beforeDate:[NSDate dateWithTimeIntervalSinceNow:0.1]];
 }
}
*/
import "C"

import (
 "runtime"
)

var (
 mainfunc = make(chan func())
 stop = make(chan bool)
)

// https://code.google.com/p/go-wiki/wiki/LockOSThread
func init() {
 runtime.LockOSThread()
}

func Run() {
 for {
 select {
 case f := &lt;-mainfunc:
 f()
 case &lt;-stop:
 return
 default:
 C.Run()
 }
 }
}

func Stop() {
 stop &lt;- true
}

func Do(f func()) {
 done := make(chan bool, 1)
 mainfunc &lt;- func() {
 f()
 done &lt;- true
 }
 &lt;-done
}</code></pre>

こんなのを <a href="https://github.com/typester/go-cocoa-eventloop">github.com/typester/go-cocoa-eventloop</a> として作った。
動作としては、main.mainで <code>eventloop.Run()</code> を呼び出すと、イベントループがメインスレッドで周りだす。
スレッドをロックしているので、他のgoroutineがメインスレッドで動けなくなってしまうので、それを、
<pre><code class="go">eventloop.Do(func () {
 // &#12371;&#12371;&#12395;&#20966;&#29702;
})</code></pre>

みたいにして処理を挟めるようになっている。
Objective-Cプログラマとしては、
<pre><code class="objc">dispatch_sync(dispatch_get_main_queue(), ^{
 // &#12371;&#12371;&#12395;&#20966;&#29702;
});</code></pre>

と同じようなものだと思えば分かりやすいかもしれない。

<h3>サンプル</h3>
<a href="https://github.com/typester/go-bonjour">github.com/typester/go-bonjour</a>
<a href="http://ja.wikipedia.org/wiki/Bonjour">Bonjour</a> をGoから使おうというライブラリ。
<pre><code class="go">package main

import (
 "github.com/typester/go-bonjour"
 "github.com/typester/go-cocoa-eventloop"
)

func main() {
 service := bonjour.NewService("local.", "_ssh._tcp.", "GoTest", 22)
 service.Publish()

 eventloop.Run()
}</code></pre>

で、publish。
<pre><code class="go">package main

import (
 "github.com/typester/go-bonjour"
 "github.com/typester/go-cocoa-eventloop"
 "fmt"
)

func main() {
 browser := bonjour.NewBrowser()
 browser.Search("_ssh._tcp", "local.")

 go func() {
 for event := range browser.Event {
 switch e := event.(type) {
 case *bonjour.FindServiceEvent:
 fmt.Println("found service: ", e.Service.Name())
 }
 }
 }()

 eventloop.Run()
}</code></pre>

で、discover。みたいな感じ。
現状まだ機能が不足していてあまり実用的ではないので、ボチボチアップデートしていきたい。

<h3>cgoの感想</h3>
Perlとnode.jsのこういうネイティブ拡張は作った経験があるが、とっつきやすさとしてはcgoがダントツでやさしいと思う。
ただ、こみいったことをやろうとすると、cgoはまだまだ機能が足りないかな〜という印象。
いちばん不満なのは、CからGoのちゃんとしたGC対象のオブジェクトを作れないという点。
それが出来ないためにGo側のプログラムが無駄に複雑になる。なので逆にそれが欲しくなるような場面では、cgoの難易度が一番高くなってしまう。
とっつきやすく出来てるだけに、もったいないポイントだ。今後に期待。

GoでCocoa APIを使う、もしくは他のイベントループをGoに混ぜる方法

Go言語は <a href="http://golang.org/doc/gdb">gdbでのデバッグがサポートされている</a> のだが、OS X でそれを使おうとしたらいろいろ罠にはまったのでここに記しておく。
(このエントリ執筆時の手元の環境は OS X 10.9(.0) Mavericks + Xcode 5.0.1)

<h3>罠一覧</h3>
<ol>
<li>OS X 付属のgdbが古い</li>
<li>Xcode 5.0.1のclangだとgdbのビルドがこける</li>
<li>ビルドするgdbはpython2にリンクさせないとGo付属のruntime-gdb.pyが動かない<a class="footref" href="#fn1" id="r1">[1]</a></li>
<li>ビルドしたgdbにコード署名をしないと他プロセスをアタッチできない</li>
</ol>

<h4>OS X 付属のgdbが古い</h4>
Goのコードをgdbでデバッグするには、gdb 7.1以上が必要ということだが、OS X (Xcode?) 付属のgdbは古くて使えない。
手元のバージョンは GNU gdb 6.3.50-20050815 (Apple version gdb-1820) となっていた。
なのでgdbを自前でビルドする必要がある。

<h4>Xcode 5.0.1のclangだとgdbのビルドがこける</h4>
gdbを自前でビルドしようとするも、
<pre><code class="sh">error: adding 'char' to a string does not append to the string [-Werror,-Wstring-plus-int]</code></pre>

とか言われてしまってビルドがこける。
これは CFLAGS に -Wno-string-plus-int を含めてやればスルーしてくれる。

<h4>ビルドするgdbはpython2にリンクさせないとGo付属のruntime-gdb.pyが動かない</h4>
Goにはruntime-gdb.pyというgdb用のスクリプトが付属していて、これを使うことでgoroutineの一覧や、変数の中身などを良い感じに表示したりということができるようになる。
詳しくは <a href="http://golang.org/doc/gdb">Debugging Go Code with GDB</a> 参照。
ただ、このスクリプトはPython3だと動かない。
Mavericks付属のPythonは、まだ2.7系なのでそれをそのまま使っている人は大丈夫だろう。
自分はpyenvで3系を入れているので、この罠にはまった。
pyenvの場合はビルド時に、
<pre><code class="sh">pyenv shell 2.7.5</code></pre>

などとして一時的に2.7系に切り替えてやればOKだ。

<h4>ビルドしたgdbにコード署名をしないと他プロセスをアタッチできない</h4>
OS Xのセキュリティ対策でコード署名されていないプログラムは他プロセスにアクセスすることができない。
これはgdbのwikiに <a href="https://sourceware.org/gdb/wiki/BuildingOnDarwin">Building GDB for Darwin</a> として詳しく説明されていて、解決方法も書かれているから、ここの通りにすれば良い。

<h3>手順</h3>
自分のやった手順を一応まとめておく。
まずはgdbの新規インストール。homebrewの位置に入るようにする。
<pre><code class="sh"># python&#12434;2.7&#12395;&#20999;&#12426;&#26367;&#12360;&#12390;&#12362;&#12367;
pyenv shell 2.7.5

# gdb&#26368;&#26032;&#29256;&#12434;&#12392;&#12387;&#12390;&#12367;&#12427;
wget http://ftp.gnu.org/gnu/gdb/gdb-7.6.1.tar.gz
tar xvf gdb-7.6.1.tar.gz
cd gdb-7.6.1

# -Wno-string-plus-int &#12434;&#12388;&#12369;&#12390;&#12499;&#12523;&#12489;
./configure --prefix=$(brew --prefix)/Cellar/gdb/7.6.1 CFLAGS="-g -O2 -Wno-string-plus-int"
make
make install

# &#20182;&#12398;brew&#12467;&#12510;&#12531;&#12489;&#12392;&#21516;&#12376;&#12424;&#12358;&#12395;&#20351;&#12360;&#12427;&#12424;&#12358;&#12395;&#12375;&#12390;&#12362;&#12367;
brew link gdb</code></pre>

次にコード署名用の自己証明書を作成。
<ol>
<li>キーチェーンアクセスを開いて、メニューから 「キーチェーンアクセス」→「証明書アシスタント」→「証明書を作成&#x2026;」を選ぶ。</li>
<li>名前に「gdb-cert」、固有名のタイプは「自己署名ルート」、証明書のタイプは「コード署名」、デフォルトを無効化にチェックを入れ、作成をクリック</li>
<li>「証明書の場所を指定」という項目になるまで「続ける」を選ぶ</li>
<li>場所の指定は「システム」を選択して作成</li>
<li>できた証明書<a class="footref" href="#fn2" id="r2">[2]</a>を右クリックして「情報を見る」を選び、「信頼」の項目内の「この証明書を信頼するとき」というところを「常に信頼」とする</li>
</ol>

作った証明書でgdbをコード署名
<pre><code class="sh">codesign -s gdb-cert $(brew --prefix)/Cellar/gdb/7.6.1/bin/gdb</code></pre>

これでようやく<a class="footref" href="#fn3" id="r3">[3]</a>、OS X上でもgdbでGoのコードのデバッグができるようになった。
<aside class="footdef">
<a href="#r1">[1]</a> Python3じゃだめっていうこと
<a href="#r2">[2]</a> キーチェーンアクセスのシステムのキーチェーンの中の証明書という分類の中に出来ている
<a href="#r3">[3]</a> 自分の場合は再起動が必要だった
</aside>

Go言語のOS X上でのGDBデバッグ環境構築

2013年8月末で面白法人カヤックを退職し、新しく会社を設立しました。
カヤックには約9年間お世話になり、とても多くのことを学ばせてもらいました。
とくにクリエーターとしての自分の考え方は、ほぼカヤックで養われたと言っても過言ではないでしょう。
そういう意味でカヤックは僕の第二の親のような存在であり、鎌倉方面には足を向けて寝られません。
本当にありがとうございました。
カヤックは面白法人とか名乗っていますが、実は非常にまじめな集団です。
たとえば、経営理念についても、とても真摯に向かいあっています。
経営理念とはただの飾りではなく、まさに会社の存在意義であり、社員全員がそれを意識して仕事をしなければ意味がない。
そんなことから半年に一度、全社員で経営理念について考えるための全員社長合宿、というものをやっていたりします。
そんな環境で、自分も個人としての理念を磨いてきました。
昔のカヤックスタイルの1つに「個人と法人のシナジー」というものがありましたが、当時は個人の理念と会社の理念がほぼ一致している状態でした。
しかし会社が大きくなり、社員が増えるにつれ、徐々に個人と会社の理念にズレが目立つようになってきていました。
これは本来、完全一致するようなことは滅多にないと思うので、最初から多少のズレはあったのだと思います。
それが規模が大きくなって顕在化したということだと思います。<a class="footref" href="#fn1" id="r1">[1]</a>
そんなわけで独立を決意したわけです。
それで、新会社の理念ですが、悩んだ末、
「技術の力で生活をより良くする」
としました。ど直球です。
技術というものは、もともと生活をより良くするためのものなので、こんなのあたりまえじゃん、っていう感じなのですが、
自分は技術者として今後ずっとやっていきたいと思ったときに、つきつめて考えるとやっぱりこの原点が大事だなーと思うのです。
それが生まれる前と後でみんなの生活が一変するようなものすごいイノベーションはもちろん、
技術者が遊び心とともにした、ちょっとしたハックで、誰かの生活が変わったりする。
そういうことができる技術者という職業は本当に楽しいと思うし、自分のような技術者をもっとふやしていきたいと思うのです。
というわけで、新しい会社では
<ol>
<li>生活をより良くするサービスの企画・開発</li>
<li>技術者をふやす</li>
<li>技術コンサル</li>
</ol>

という3つの事業をやります。
その中で、特に2について、講演や執筆などできれば良いなーと思っておりますので、ネタがある方はご連絡お待ちしています。
以下が会社URLになります。
<blockquote>
<a href="http://makeitreal.jp/">http://makeitreal.jp/</a>
</blockquote>

ふつつかものですが、今後ともよろしくおねがいいたします。
<aside class="footdef">
<a href="#r1">[1]</a> 個人も法人も成長するものなので、そんな単純なことではないかもしれない
</aside>

独立しました

MacBook Air をメインにしてから以降、本体のストレージ領域が小さいことから、音楽データや写真データなどは、
外付けの USB HDD に保存するようにしているのだが、1つの HDD にしか保存していなかったので、
こいつが死んだら困るなぁ、と思っていた。
しかし、なんとかしないと、と思いつつもそのままの状態ですでに3年近くたってしまっていた。(笑)
それでも最近夏の暑さのためか、周りで HDD の故障の話をよく聞くようになってきたし、そろそろやらねばさすがにヤバイと、
ようやく重い腰をあげた次第だ。
方法としては、とりあえず、RAID1でミラーリングし、HDD自体の耐障害性のみを高めるということにした。<a class="footref" href="#fn1" id="r1">[1]</a>
<a href="http://www.flickr.com/photos/typester/9559750618/" title="20130821080256 by typester, on Flickr"><img src="http://farm8.staticflickr.com/7370/9559750618_9a2a993f74.jpg" width="500" height="375" alt="20130821080256"></a>

<h3>今までの環境</h3>
今までは Mac mini に USB HDD を接続して、それを共有することで NAS 代わりにしていた。
これはだいぶお手軽で、OS X はソフトウェアRAIDもとてもカジュアルに作ることができる<a class="footref" href="#fn2" id="r2">[2]</a>ので、
この環境のまま RAID 化するのが一番楽だったと思う。
ただ、うちでは Mac mini の他にも古い Thinkpad を OpenVPN サーバとして使用していて<a class="footref" href="#fn3" id="r3">[3]</a>、
常時起動しているマシンが2台あり、これをどちらか片方だけにしたいとずっと思っていたので、
これを機に Thinkpad に統一させることにする。

<h3>方法</h3>
最初は、 <a href="http://www.century.co.jp/products/series/series-razoku/crts35eu3r.html">裸族のテラスハウス RAID</a> のような商品でRAIDしてくれるなら楽でいいかな〜と思っていたのだけど、
「安物のRAIDコントローラ使うくらいならソフトウェアRAIDのほうがマシ」という <a href="https://twitter.com/fujiwara">組長</a> と <a href="https://twitter.com/acidlemon">若頭</a> の教えをうけて、
Thinkpad に入っている ubuntu でソフトウェアRAIDを組むことにした。
なので方法としては、
<ul>
<li>ThinkpadにUSB HDDを2台以上つける</li>
<li>それらをRAID1でミラーリングさせる</li>
<li>その領域を <a href="http://netatalk.sourceforge.net/">netatalk</a> で共有する</li>
</ul>

という流れになる。<a class="footref" href="#fn4" id="r4">[4]</a>

<h3>買ったもの</h3>
<ul>
<li><a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0067PGVEG/ref=as_li_ss_tl?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=7399&amp;creativeASIN=B0067PGVEG&amp;linkCode=as2&amp;tag=unknownplace-22">裸族のテラスハウス RAID対応じゃない普通のやつ</a></li>
<li><a href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/B009QWUF6M/ref=as_li_ss_tl?ie=UTF8&amp;camp=247&amp;creative=7399&amp;creativeASIN=B009QWUF6M&amp;linkCode=as2&amp;tag=unknownplace-22">3.5インチのSATA HDD</a> x 2</li>
</ul>

<h3>UbuntuでのソフトウェアRAID構築</h3>
<code>mdadm</code> というコマンドでやるらしい。
<ul>
<li>man 4 md</li>
<li>man 8 mdadm</li>
</ul>

に詳しくのっていた。

<h4>mdadmのインストール</h4>
<pre><code class="sh">sudo apt-get install mdadm</code></pre>

<h4>USB HDD 接続</h4>
<code>/dev/sdb</code> と <code>/dev/sdc</code> として認識される。

<h4>fdisk で領域確保</h4>
Linux raid autodetect (id: fd) として領域確保する。
今回は sdb sdc それぞれの全領域を割り当て。
<pre><code class="text"> Device Boot Start End Blocks Id System
/dev/sdb1 2048 3907029167 1953513560 fd Linux raid autodetect
/dev/sdc1 2048 3907029167 1953513560 fd Linux raid autodetect</code></pre>

こんな感じで sdb1 と sdc1 ができていればOK。

<h4>mdadm でRAID作成</h4>
<pre><code class="sh">sudo mdadm --create /dev/md0 --level 1 --raid-devices=2 /dev/sdb1 /dev/sdc1</code></pre>

としてソフトウェアRAIDを作成。RAID1で、sdb1とsdc1を、 /dev/md0 という仮想デバイスに作成、という意味。

<h4>フォーマット</h4>
<pre><code class="sh">sudo mkfs -t ext4 /dev/md0</code></pre>

<h4>再起動しても /dev/md0 ができるようにする</h4>
<pre><code class="sh">sudo update-initramfs -u</code></pre>

普通はこれをやる時に、mdadm.conf に <code>ARRAY /dev/md0 ...</code> という設定を書くみたいだが、
USB HDD だからか、これを書いているとなぜか起動時に認識されないので、ARRAY の設定は書かないように設定。<a class="footref" href="#fn5" id="r5">[5]</a>

<h4>マウント</h4>
<pre><code class="sh">sudo mkdir /mnt/raid
sudo mount -t ext4 /dev/md0 /mnt/raid</code></pre>

<h4>再起動時にも自動でマウントされるようにする</h4>
<pre><code class="sh">sudo blkid</code></pre>

して、 <code>/dev/md0</code> の UUID を調べ、 <code>/etc/fstab</code> に、
<pre><code class="conf">UUID=&#12381;&#12398;UUID /mnt/raid ext4 defaults 0 0</code></pre>

という行を書いておく。
ここまでで、再起動しても自動的にRAIDボリュームが認識されマウントされるようになる。

<h4>RAIDに問題があった時に通知させる</h4>
RAIDを組んでもHDDが壊れた場合などに気がつけないと意味がないので通知の設定もしておく。
<code>mdadm.conf</code> に
<pre><code class="conf">PROGRAM /home/typester/bin/mdadm-notify.sh</code></pre>

とか書いておくと、RAIDのステータスが変わった時にそのプログラムを実行してくれる。
ステータスと対象デバイスは引数でそれぞれ取得できる。
僕は <a href="http://im.kayac.com/">im.kayac.com</a> で通知させる以下のようなスクリプトをおいた。
<pre><code class="sh">#!/bin/sh

event=$1
device=$2

curl -s -d "message=[mdadm] $event $device" http://im.kayac.com/api/post/&#12518;&#12540;&#12470;&#12540;&#21517; &gt;/dev/null</code></pre>

通知のテストは、
<pre><code class="sh">sudo mdadm --monitor --test /dev/md0</code></pre>

で行なうことができる。
また、通知システムがちゃんと動いているか確認するために、
Ubuntu では cron.daily 時にも通知が来るようになっているみたい。
以上でRAID周りの設定は完了

<h3>SMARTの設定</h3>
あんまり信用してないけど、念のためSMARTでHDDの状態も監視するようにする。
<blockquote>
<a href="https://help.ubuntu.com/community/Smartmontools">Smartmontools - Community Ubuntu Documentation</a>
</blockquote>

が詳しい。

<h4>smartmontoolsインストール</h4>
<pre><code class="sh">sudo apt-get install smartmontools</code></pre>

<h4>有効になってなかったらSMARTを有効にする</h4>
<pre><code class="sh">sudo smartctl -s on /dev/sda
sudo smartctl -s on /dev/sdb
sudo smartctl -s on /dev/sdc</code></pre>

<h4>smartmonが自動起動されるようにする</h4>
<code>/etc/default/smartmontools</code> の <code>start_smartd=yes</code> のコメントアウトをはずしておけばOK。

<h4>SMARTでなにか検知した場合に通知させる</h4>
デフォルトでは smartd.conf には通知プログラムとして <code>smartd-runner</code> というのが登録されている。
これは /etc/smartmontools/run.d にあるスクリプトを実行してくれるラッパーのようだ。
以下のようなスクリプトを /etc/smartmontools/run.d/60notify として置き、実行権限をつけておく。
<pre><code class="sh">#!/bin/sh
curl -s -d "message=[SMART] $SMARTD_DEVICE may have a problem" http://im.kayac.com/api/post/&#12518;&#12540;&#12470;&#12540;&#21517; &gt;/dev/null</code></pre>

この通知のテストは、 smartd.conf の
<pre><code class="conf">DEVICESCAN -d removable -n standby -m root -M exec /usr/share/smartmontools/smartd-runner</code></pre>

という行の末尾に <code>-M test</code> とつけて保存したあと、 <code>sudo service smartmontools restart</code> すると行なうことができる。

<h3>netatalkでAFP共有</h3>
<a href="http://netatalk.sourceforge.net/">netatalk</a> を使って Mac からこのRAIDボリュームにアクセスできるようにする。
Ubuntu 12.04 のパッケージは古かったので、ソースからビルドした。

<h4>インストール</h4>
まず、 <code>libgcrypt-dev</code> をインストールする。これが入ってないと新しめのMacからは認証できなくて接続できない。
<pre><code class="sh">sudo apt-get install libgcrypt11-dev</code></pre>

あとは普通にインストール
<pre><code class="sh">./configure --with-zeroconf --with-init-style=debian
make
sudo paco -D make install</code></pre>

<h4>設定</h4>
試行錯誤した結果 afp.conf はこんな感じになった。
<pre><code class="conf">[Global]
; Global server settings
save password = no
mimic model = Xserve

;log level = default:debug

[Time Machine]
path = /mnt/raid/tm
time machine = yes
vol size limit = 1000000

[Shared]
path = /mnt/raid/storage/shared</code></pre>

あと追加で、
<pre><code class="conf">[Homes]
home name = Private
basedir regex = /home
path = afp-data</code></pre>

という設定もしてあって、これはユーザー毎の ~/afp-data を Private という名前で共有する、という設定だが、
<ul>
<li>home name に $u を含める必要がある</li>
<li>~/afp-data は実際には /var/raid/storage/{username} への symlink なのだが、symlink だと動かない</li>
</ul>

というようなnetatalkの制限があったので、適当にソースコードを修正してそれらを回避している。

<h4>起動</h4>
<pre><code class="sh">sudo service netatalk start</code></pre>

<h4>使用方法</h4>
接続するとこのように3つのボリュームが見える。
<a href="http://www.flickr.com/photos/typester/9560309814/" title="スクリーンショット 2013-08-21 10.50.36 by typester, on Flickr"><img src="http://farm4.staticflickr.com/3824/9560309814_f1eeffbc53_o.png" width="400" height="140" alt="スクリーンショット 2013-08-21 10.50.36"></a>

Time Machine はそのままで、Time Machine バックアップ用、
Shared は家族間で共有するデータを入れる用(アカウントがある人はすべて同じデータにアクセスできる)、
Private はそれぞれのユーザ専用領域、という感じになっている。


<h3>まとめ</h3>
これでようやく、 Mac mini を常時起動しなくてもよくなった。
Mac mini でやるのと比べるとたぶんだいぶセットアップは面倒だと思うが、細かい通知の設定などはLinuxのほうがしやすいのではないか、と思った。
裸族のテラスハウスは思ったより作りもしっかりしているし、その辺の安物のHDDケースとは違ってずっと使っていても熱くならないので、
だいぶ好印象。
ただ、2TBのRAIDのresyncに10時間くらいかかったので、HDD2つだけだとちょっと不安なところである…。<a class="footref" href="#fn6" id="r6">[6]</a>
あと、ミラーリングとは別にバックアップしたいが、その方法はまだ未定。
これは自前でやりたくないのでどこかのサービスを使いたいのだけど、どれも決め手に欠ける。
<a href="http://www.bitcasa.com/">bitcasa</a> が Linux に対応したら最有力候補なんだけど、いつになることやら。
<aside class="footdef">
<a href="#r1">[1]</a> この領域のバックアップ方法はとりあえずまた別途考える…
<a href="#r2">[2]</a> ディスクユーティリティで簡単に作成できる
<a href="#r3">[3]</a> MacのOpenVPNだとブリッジモードでサーバになれないので、Linux(もしくはWindows)が必要だった
<a href="#r4">[4]</a> 我が家にはMacユーザーしかいないので、sambaとかは必要ないのは良い
<a href="#r5">[5]</a> これだと再起動してもうまくいくのはよくわかっていない
<a href="#r6">[6]</a> 設定で変えられるかもしれない
</aside>

USB HDDをソフトウェアRAIDでミラーリングして家庭内ストレージを作った

<a href="http://www.twilio.com/">Twilio</a> というサービスで決済サービスの障害があったらしいが、恐しいことにこのサービス、
決済情報をRedisで管理していたらしい、というのをRedis作者、antirez氏のblogで知った。
<blockquote>
<a href="http://antirez.com/news/60">Twilio incident and Redis - Antirez weblog</a>
</blockquote>

この件に関しては、Twilio自体も <a href="http://www.twilio.com/blog/2013/07/billing-incident-post-mortem.html">調査報告</a> を出している。簡単にまとめるとこういう感じだ:
<ol>
<li>TwilioではRedisを single-master, multi-slave なレプリケーション環境で使用している</li>
<li>ネットワーク障害で一時的に master-slave 間の接続が切れたことにより、master-slave間のデータの再同期が発生</li>
<li>この再同期がすべてのslaveに対して同時に発生したため、masterの負荷が高くなり、結果決済サービスの障害が発生</li>
<li>この負荷を解決するためmasterを再起動するが、この際にRedisの設定ミスにより、あやまったバックアップファイルをロードしてしまい、結果決済データの損失が発生</li>
</ol>

<h3>レプリケーション再同期でmasterの負荷が上がった？</h3>
Twilioはそうレポートしているが、antirez氏は「メモリが足りないというような状況でなければ、通常、Redisはmaster-slave間でのデータ再同期で負荷があがることはない」と主張している。
AOF Rewritingしているときにはかなりメモリに余裕がないとswapしてしまうということが知られているし、再起動したあと負荷があがらなかった(再同期が原因ならmaster再起動時にも同じように高負荷になるはず)ことからも、Twilioのmasterサーバになにかが起きていたと考えられる。
antirez氏も書いているが、Twilioはその原因を調べる必要があるだろう。
またこの再同期、現在は必ずすべてのデータセットの再同期が必要になるため、データ量が多いと転送量がとてもすごいことになってしまうという問題もあるが、
これは次期バージョンである2.8で partial resynchronization という機能が導入され解消される、とのことだ。

<h3>Redisの設定ミス</h3>
Twilioのレポートではmaster再起動時に存在しない append only ファイルを読みこもうとした、とあるがちょっとこれは考えにくい。
そのような状況が起こるとすると、
<ol>
<li>snapshotベースで運用しているRedisを可用性の高いappend onlyログに移行しようと考える</li>
<li>redis.confにその設定を書く</li>
<li>設定は書いたものの、動作中のRedisに対してその設定をCONFIG SETコマンドで反映していない</li>
<li>その状態で再起動したため存在しないaofファイルを読み込もうとしてデータが空に…</li>
</ol>

という、append onlyしたつもりがそうなっていなかった、という、かなりいい加減な状態で運用していたことになる。
しかし、レポートでもデータが空になった、とあるからほんとにこうだったのかもしれない…。
個人的にやっちゃいそうだと感じたのは、この逆の、動いてるRedisに設定は反映したが、redis.confに書くのを忘れる、というもので、その場合は以下のようになる。
<ol>
<li>snapshotベースで運用しているRedisを可用性の高いappend onlyログに移行しようと考える</li>
<li>動いているRedisにその設定をCONFIG SETコマンドで反映</li>
<li>append onlyファイルができはじめたのを確認する</li>
<li>やれやれと安心してredis.confにも同様の設定をするのを忘れる</li>
<li>この状態でRedis再起動すると、redis.confには設定がないので古い(可能性のある)snapshotファイルをロードしてしまう</li>
</ol>

気をつけよう。
次期バージョンであるRedis 2.8ではこの問題を少しでも解決しようと、 <a href="http://redis.io/commands/config-rewrite">CONFIG REWRITE</a> というコマンドで、redis.confの書き換えを行えるらしい、
が、結局それを忘れたら同じことなのでこの問題の解決にはなるかは微妙なところだ。
メモリ上にしか反映されていない設定があるかどうかをなんらかの方法でチェックすることができれば監視するなどできると思うのだが…。

<h3>Redisの可用性</h3>
「ウゲェ! 決済データをRedisで管理するなんてWTF!」みたいな意見もあるかもしれないが、append only ログを使った場合の Redis のデータ可用性は実はかなり高い。
しかしやはり、こなれたデータベースとちがって安定して運用するノウハウがまだまだ足りないためにこういう事故がおこってしまう。
このような(ありがたい)先人の事例を他人事だと思わず、肝に命じ、手元の環境を見直し続けていく必要があると感じた。

TwilioのRedisによる決済サービスの障害、2つの原因

技術評論社さんの 「<a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4774158062/unknownplace-22/ref=nosim/">データベースエンジニア養成読本</a>」 に、Redisの紹介記事を書かせていただいた。
<blockquote>
<div class="amazlet-box" style="margin-bottom:0px;"><div class="amazlet-image" style="float:left;margin:0px 12px 1px 0px;"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4774158062/unknownplace-22/ref=nosim/" name="amazletlink" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51EnSEXjahL._SL160_.jpg" alt="データベースエンジニア養成読本 [DBを自由自在に活用するための知識とノウハウ満載!] (Software Design plus)" style="border: none;" /></a></div><div class="amazlet-info" style="line-height:120%; margin-bottom: 10px"><div class="amazlet-name" style="margin-bottom:10px;line-height:120%"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4774158062/unknownplace-22/ref=nosim/" name="amazletlink" target="_blank">データベースエンジニア養成読本 [DBを自由自在に活用するための知識とノウハウ満載!] (Software Design plus)</a><div class="amazlet-powered-date" style="font-size:80%;margin-top:5px;line-height:120%">posted with <a href="http://www.amazlet.com/" title="amazlet" target="_blank">amazlet</a> at 13.06.24</div></div><div class="amazlet-detail"> 技術評論社 売り上げランキング: 857 </div><div class="amazlet-sub-info" style="float: left;"><div class="amazlet-link" style="margin-top: 5px"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4774158062/unknownplace-22/ref=nosim/" name="amazletlink" target="_blank">Amazon.co.jpで詳細を見る</a></div></div></div><div class="amazlet-footer" style="clear: left"></div></div>
</blockquote>

最近、僕自身があまり「Redis Redis」言わなくなったせいか、周りからよく「Redisもう飽きたんですか？」とか言われることが多いのだけど、
全然そんなことはなくて、むしろあって当たり前の、空気のような存在になっているから特に話題にしなくなったんだと思う。
Redisを使う前と後では明らかにアプリケーションの作り方が変わったので、 <a href="http://tech.kayac.com/archive/2012.html">2012年マイイノベーション</a> として紹介したくらいだ。
あとはもはや僕自身が騒がずとも、社内で普通に使われるようになったというのもある。
また、この本自体はデータベース全体を広く浅く知るための本になっているので、
データベースってなんなの？っていう人にはとてもおすすめだ。
そうじゃない人にとっても MySQL、PostgreSQL、MongoDB、Redis、Riak など、もろもろのデータベースの概要と最新情報がまとまっているので読み物として普通に面白いと思う。ぜひ!

データベースエンジニア養成読本に寄稿

このサイトでは <a href="http://unknownplace.org/archives/orgmode-meets-blosxom.html">org-modeで書いた原稿をBlosxomを使って表示している</a> と前に書いたが、
その環境もだいぶ落ち着いてきたので、ここにまとめておく。

<h3>手元で試してみる</h3>
このサイトの構成をまるっとそのまま <a href="https://github.com/typester/unknownplace.org/tree/blosxom">githubにあげてある</a> ので、
だれでもすぐに試してみることができる。

<h4>git cloneと依存ライブラリのインストール</h4>
まず、 git clone して、
<pre><code class="sh"># git clone
git clone https://github.com/typester/unknownplace.org.git
cd unknownplace.org</code></pre>

cpanm を使ってPerlの依存ライブラリをインストール
<pre><code class="sh"># &#20381;&#23384;&#12521;&#12452;&#12502;&#12521;&#12522;&#12434;&#12452;&#12531;&#12473;&#12488;&#12540;&#12523;
cpanm --installdeps .</code></pre>

<h4>実行</h4>
plackupで簡単に動作させられるように <code>app.psgi</code> を同封してあるので
<pre><code class="sh">BLOSXOM_CONFIG_FILE=$PWD/config.pl plackup</code></pre>

のように実行するだけで、 <code>http://127.0.0.1:5000</code> をブラウザで開けばサイトを見ることができる。
良い時代になったものである。

<h4>エントリを書く</h4>
そのままだとなにもエントリがないのでなにも表示されない。
エントリを書くにはまずエントリ置き場を設定する。
<code>config.pl</code> に
<pre><code class="perl">our $datadir = "...";</code></pre>

という箇所があるので、そこを適当に自分がエントリを置きたい場所に変更する。そしてそのディレクトリに、
<ul>
<li>1行目がタイトル</li>
<li>2行目以降に本文(HTML)</li>
</ul>

という <code>.txt</code> ファイルを置けばOKだ。たとえば、 <code>hello.txt</code> という名前で、
<pre><code class="text">Hello World

&lt;p&gt;This is my first entry!&lt;/p&gt;</code></pre>

みたいに書いて保存したら、その記事を、 <code>http://127.0.0.1:5000/hello.html</code> で見ることができる。
また、 <code>http://127.0.0.1:5000/</code> を開けばその階層以下のエントリを一覧表示することができる。<a class="footref" href="#fn1" id="r1">[1]</a>


<h3>このサイトで使っているBlosxomプラグイン</h3>
Blosxomのキモはplugin機能で、pluginを書くことでとても柔軟にBlosxomの機能をカスタマイズできるようになっている。
機能を拡張するだけでなく、本体の機能そのものも、ほぼすべてpluginで上書き可能になっている。
現在このサイトでは以下のpluginを使用している。
<ul>
<li>archives</li>
<li>entries_cache</li>
<li>fixpath</li>
<li><a href="http://blosxom.sourceforge.net/plugins/meta/meta.htm">meta</a></li>
<li>microtemplate</li>
<li>notfound</li>
<li>site_title</li>
<li>template_dir</li>
<li>timepiece</li>
<li>top</li>
</ul>

metaプラグイン以外はこのサイトのために自作したもの。
また基本的に、静的生成のことは一切考えて作っていない。

<h4>archives</h4>
<code>/archives/</code> ではタイトル一覧を表示したいが、 <code>/archives/hoge.html</code> では記事内容を表示したいので、
<code>/archives/</code> の場合のみ別のテンプレをロードできるようにしてくれるプラグイン。
また、dateとstoryフック時に、 <code>$archives::last_yr</code> で直前に処理したエントリの年数を取得できる。
これはマークアップ用

<h4>entries_cache</h4>
metaプラグインを使用すると、エントリの更新日を取得するためだけでも、ファイル内容を読み込む必要があり、
エントリ数が増えるとだいぶつらくなってくるので、主にその更新日をキャッシュするプラグイン。

<h4>fixpath</h4>
<code>$blosxom::path</code> が <code>undef</code> になることがあってそれのケアが面倒なことが多いので、
<code>undef</code> の場合は空文字に置きかえてしまう、ってことをするだけのプラグイン。

<h4>meta</h4>
1行目タイトル、2行目以降が本文というBlosxomのエントリ形式に、
HTTPヘッダーのような感じでいろいろなメタ情報を付けられるようにするプラグイン。
さきほどのサンプルエントリに日時を設定する場合は以下のようにする。
<pre><code class="text">Hello World
meta-creation_date: 2013-01-01T00:00:00+0900

&lt;p&gt;This is my first entry!&lt;/p&gt;</code></pre>

<h4>microtemplate</h4>
Blosxom標準のテンプレ機能は貧弱すぎて禿げるのでそれを <code>Text::MicroTemplate</code> に置きかえるプラグイン。

<h4>notfound</h4>
Blosxomはエントリが見つからなくても404をださないので、そういう場合にちゃんと404を返すようにするプラグイン。

<h4>site_title</h4>
記事単体ページの場合に <code>&lt;title&gt;</code> にも記事タイトルが含まれるようにするプラグイン。

<h4>template_dir</h4>
デフォルトではテンプレートもエントリとおなじ場所に置くようになっているが、
それだと使いにくいのでテンプレートディレクトリは別に設定できるようにするプラグイン。

<h4>timepiece</h4>
デフォルトの日付の扱いは <code>$yr</code> とか <code>$mo</code> とかそういう変数に入ってるのを使ってがんばらないといけなくて、
これをそのまま使っていると禿げるので、
<pre><code class="perl">$timepiece::current_date</code></pre>

で現在の時刻、
<pre><code class="perl">$timepiece::entry_date</code></pre>

で、処理しているエントリの時刻をそれぞれ Time::Piece オブジェクトで取得できるようにするプラグイン

<h4>top</h4>
トップの階層ではその階層 だけ のファイルをレンダリングするようにするプラグイン。<a class="footref" href="#fn2" id="r2">[2]</a>
<a href="http://unknownplace.org/">現在のトップページ</a> は /about.txt だけが表示されている状態。

<h3>汎用プラグインと特化型プラグイン</h3>
microtemplateと、timepieceだけは、他のサイトでも使えると思う。
それ以外のプラグインはこのサイトでしかほとんど役にたたないだろう。
でもそれでいいんだと思う。
Blosxomのプラグインは下手に汎用的にしないでサイトに特化させて作ったほうがシンプルになることが多いから。

<h3>テンプレート</h3>
templatesディレクトリ以下にはhtmlとrssのテンプレートが入っている。
microtemplateプラグインでテンプレート機能を置き換えているので、どちらも <code>Text::MicroTemplate</code> のテンプレートとなっている。
microtemplate プラグインのなかに定義した関数はそのままテンプレート中でも呼べるので、
いろいろ便利な関数を書いておくと良いと思う。<a class="footref" href="#fn3" id="r3">[3]</a>
それと、 MicroTemplate はデフォルトでHTMLエスケープするようになっているので、
HTMLをそのまま吐きたいというような場合には <code>&lt;?= encoded_string $html ?&gt;</code> のようにする必要がある。

<h3>スタイル</h3>
sassディレクトリにscssファイルで書いていて、それをpublic/cssに出力している。
sassってみたかっただけでだいぶ適当感あふれる感じになっているので、徐々にアップデートしていきたいと思っている。

<h3>.txtの生成</h3>
Emacsのorg-modeから <code>C-c C-e P a</code> とすれば、公開用のディレクトリ以下の .org ファイルがすべて一括で blosxom 用としてエクスポートされる、というように設定している。
Blosxomは基本的にエントリをそのまま表示するだけなので、 org-mode ととても相性が良い。
これはおすすめの組み合せだ。

<h3>まとめ</h3>
いまごろBlosxomなどという古いCGIを使うのは迷った。
けれども、個人サイトのテキストを配信する程度なら別にCGIでもいいだろうと思ったこと。そしてやはりプラグインで機能をガシガシ拡張していけるのがとても手に馴染むから、結果的には満足している。
このエントリを見て真似してくれる人が増えれば、 <a href="https://github.com/typester/ox-blosxom">ox-blosxom</a> の開発も進んで(僕が)捗る。
是非試してみてほしい。
<aside class="footdef">
<a href="#r1">[1]</a> 実際にはこの辺の挙動は変更してあるので、下のプラグインの説明も参照してほしい。
<a href="#r2">[2]</a> 下位のサブディレクトリのエントリは出さない、という意味。
<a href="#r3">[3]</a> 今は permalink のURLを作る関数しかおいてないけど。
</aside>

このサイトのBlosxomの構成

<a href="http://mxcl.github.io/homebrew/">homebrew</a> の <a href="https://github.com/mxcl/homebrew/blob/master/Library/Formula/go.rb">Go用のレシピ</a> を見た人は、その中にこんなオプションが定義されているのに気がついたかもしれない：
<pre><code class="ruby">option 'cross-compile-all', "Build the cross-compilers and runtime support for all supported platforms"
option 'cross-compile-common', "Build the cross-compilers and runtime support for darwin, linux and windows"</code></pre>

Goはクロスコンパイルが可能なようにビルドしておけば、簡単に他の環境で動くバイナリを作ることができるようになっているらしい。
Goがダイナミックライブラリに依存しない実行バイナリを作るという特徴と併せて考えると非常におもしろい(そして、使える)機能だと思う。
たとえば <a href="http://www.raspberrypi.org/">Rasberry Pi</a> 用のバイナリをMacから簡単に生成することができる。
こういう貧弱なデバイス自体に開発環境を入れることなく、動くバイナリを(しかも簡単に)生成できるのは大きなメリットとなりそうだ。

<h3>クロスコンパイルできるようにする</h3>
homebrewでGoを入れている人は
<pre><code class="sh">brew install go --cross-compile-common</code></pre>

もしくは
<pre><code class="sh">brew install go --cross-compile-all</code></pre>

とするだけ。
レシピを見る限り、commonはLinuxとWindowsへのクロスコンパイルをサポート、allはそれに加えてFreeBSDとOpenBSDもサポートしている模様。
他の環境の人は <a href="http://dave.cheney.net/2012/09/08/an-introduction-to-cross-compilation-with-go">An introduction to cross compilation with Go</a> という記事があったのでここを参照すると良さそうだ。

<h3>クロスコンパイルする</h3>
これがまた簡単で、 <code>GOOS</code> と <code>GOARCH</code> 環境変数を指定するだけというお手軽さ。
Linux - amd64 用のバイナリを作るには、
<pre><code class="sh">GOOS=linux GOARCH=amd64 go build hello.go</code></pre>

とかすれば良い。
linux-armの場合は、追加で <code>GOARM</code> 環境変数を指定することでARMのバージョンなどを指定できるようだ。<a class="footref" href="#fn1" id="r1">[1]</a>
あとは、できたバイナリを、対象の環境にもっていくだけで実行することができる。素晴しい!
<aside class="footdef">
<a href="#r1">[1]</a> 参照 <a href="https://code.google.com/p/go-wiki/wiki/GoArm">https://code.google.com/p/go-wiki/wiki/GoArm</a>
</aside>

Goはクロスコンパイルが簡単

個人的には文書書くのは <code>markdown-mode</code> + <code>outline-minor-mode</code> で満足していたし、<a href="http://orgmode.org/">org-mode</a> に手を出す気はあまりしてなかったのだけど、
Emacs界隈の情報を見ているとやっぱり便利そうなので、バージョン8.0が出る頃に試しに使ってみた。
そうしたら思った以上に便利で、結局今では、日々のメモ、原稿執筆、タスク管理など、いろいろなことをorg-modeでやるようになってしまった。
最初、org-modeに手を出しにくかった(出したくなかった)大きな理由は、編集環境がほぼEmacsだけに限られてしまうということがあった。
しかしこれは org-mode を使ってみると、org-mode があまりに高機能なので、他の環境に移植するのがつらいからだ、ということが分かった。

<h3>org-modeで文章を書く</h3>
org-modeにはいろいろな機能・使い方があり、詳しくはinfoなりウェブ上の情報などを見て欲しいが、
単純に文章を書く環境として良くできているので、ここではそれにしぼって紹介したい。

<h4>アウトライン機能を簡単に使える</h4>
Emacsで <code>outline-mode</code> を使ってみたことがある人は、あの操作の複雑さにうんざりした人も多いと思う。
org-mode もアウトライン操作用にいろいろなキーがあるが、
とりあえず最小限、 <code>TAB</code> と <code>S-TAB</code> さえ覚えればなんとかなるようになっているのが良い。
これらはアウトライン展開のサイクルコマンドで、何回か押すことでアウトラインを折り畳んだり展開したりできる。
Shiftありなしの違いは、Shiftありだとアウトライン全体に影響、そうでないときはカーソルのある部分にだけ影響するという違い。

<h4>コードブロックの編集が素晴しい!</h4>
org-modeでは
<pre><code class="emacs-lisp">(setq org-src-fontify-natively t)</code></pre>

と設定することで、以下のようにバッファ内のコードブロックを、
そのコード用のモードと同じ色でハイライト表示することができる。
<a href="http://www.flickr.com/photos/typester/9010053721/" title="スクリーンショット 2013-06-11 7.07.29 by typester, on Flickr"><img src="http://farm8.staticflickr.com/7397/9010053721_76b0c05487_o.png" width="640" height="390" alt="スクリーンショット 2013-06-11 7.07.29"></a>

さらに、カーソルをコード部分にあわせ、 C-c ' するとそのコードを対象の言語モードで編集できるバッファが立ちあがる。
<a href="http://www.flickr.com/photos/typester/9010079247/" title="スクリーンショット 2013-06-11 7.11.40 by typester, on Flickr"><img src="http://farm4.staticflickr.com/3713/9010079247_b12e934d53_o.png" width="640" height="390" alt="スクリーンショット 2013-06-11 7.11.40"></a>

これがとても便利。
これがあるだけで、技術系の人はorg-modeで文章を書く理由になるかもしれない。
なお、なんか <code>#+BEGIN_SRC</code> とか書くのめんどそう…、と思うかもしれないが、
これは easy template 機能によって、 <code>&lt;s</code> と書いてTABを押せば補完されるようになっている!

<h4>対応できる文書要素が多い</h4>
これは僕が今まで使っていたMarkdownとの比較でしかないが、
<ol>
<li>コードブロックへの言語指定</li>
<li>コード、画像、引用などの各種ブロックへのCAPTIONなどのメタ情報の指定</li>
<li>テーブル</li>
<li>定義リスト</li>
<li>脚注</li>
</ol>

など、文章を書くにあたって必要な要素はたいてい揃っている。

<h4>エクスポーターがわりと簡単に書ける</h4>
バージョン8.0以降で、org-modeの文章を他の形式に変換するエクスポーターがわりと簡単に定義できるようになった。
このサイトでは、 <a href="https://github.com/typester/ox-blosxom">ox-blosxom</a> というのを適当に作って使っている。
また、原稿執筆用に、 <a href="https://github.com/typester/ox-inao">ox-inao</a> というのも作成している。
これはMarkdown版の <a href="https://github.com/naoya/md2inao">md2inao</a> が有名だが、Markdownはブロックの見出しや脚注などに対応していないので、
それらに無理矢理対応している感じがある。一方、org-modeの場合はそれらにもナチュラルに対応できるので、
より自然な感じで、楽に文章を書けると思う。

<h3>このサイトの構成</h3>
<a href="https://github.com/typester/ox-blosxom">ox-blosxom</a> で .txt ファイルをエクスポートし、それを <a href="http://blosxom.sourceforge.net/">blosxom</a> で表示している。
blosxomの設定は <a href="https://github.com/typester/unknownplace.org/tree/blosxom">https://github.com/typester/unknownplace.org/tree/blosxom</a> にある。
blosxomはだいぶ古いCGIスクリプトなので、<a href="http://octopress.org/">octopress</a> などを使おうかと思ったのだが、
HTMLのレンダリングは org-mode でやってしまうので、それをそのまま表示する blosxom が相性が良いとおもったので、blosxomを久しぶりに使うことにした。
上記repoにはpsgiファイルをいれてあるので、
<pre><code class="sh">BLOSXOM_CONFIG_FILE=$PWD/config.pl plackup</code></pre>

こんな感じのコマンドで動作させることができる。

<h4>サイト更新手順</h4>
org-publishの設定は以下のような感じで：
<pre><code class="emacs-lisp">(setq org-publish-project-alist
 '(("blosxom"
 :base-directory "~/Dropbox/org/public/"
 :base-extension "org"
 :publishing-directory "~/Dropbox/blosxom/"
 :publishing-function org-blosxom-publish-to-txt
 :recursive t)))</code></pre>

これで、 <code>C-c C-e P a</code> すれば <code>~/Dropbox/org/public/</code> 以下の .org ファイルが全て、 <code>~/Dropbox/blosxom</code> 以下に
.txt ファイルとしてエクスポートされる。
それはDropbox管理なので自動でサーバに転送され、blosxomで表示できるようになる、という仕組み。
手元ではorg-modeでのpublishコマンドを叩くだけでいいので非常にお手軽である。<a class="footref" href="#fn1" id="r1">[1]</a>

<h3>まとめ</h3>
org-mode、とてもおすすめです。
<aside class="footdef">
<a href="#r1">[1]</a> 勝手に同期されてしまうのはまだ慣れないので、もしかしたらgit pushで更新するように戻すかもしれない。
</aside>

org-modeとblosxomでのサイト構築、あるいはorg-modeのススメ

最近Go言語を始めた。MacにGoの実行環境を入れ、Emacsで編集するところまで、一通りまとめておく。

<h3>Goの導入 (for OS X)</h3>
いろいろ方法があるようだけど、僕はカジュアルに <code>brew install go</code> で済ませた。
<code>GOPATH</code> 環境変数は最初プロジェクト毎に設定して使おうかと思っていたんだけど、
後述するgocodeやgo-flymakeといったツールを使う場合、手元のGOPATHは1つにしてしまったほうが便利なので、
<pre><code class="sh">export GOPATH=$HOME/dev/go-workspace</code></pre>

というのをshellの設定に定義して、手元ではこの共通のPATHを使うようにした。
これは問題がでたらまた考える。

<h4>PATHを通す</h4>
homebrewで入れたツールをEmacsから使うためには、
homebrewのbinディレクトリを <code>exec-path</code> に追加する必要がある。
<pre><code class="emacs-lisp">(add-to-list 'exec-path (expand-file-name "~/homebrew/bin"))</code></pre>

また、 <code>go get</code> で入れたツール郡もEmacsから使いたいので、 <code>$GOPATH/bin</code> も加えておく。
<pre><code class="emacs-lisp">(add-to-list 'exec-path (expand-file-name "~/dev/go-workspace/bin"))</code></pre>

<h3>go-mode</h3>
さて、まず最初に導入するのが、go-mode.el。これはGo言語のためのメジャーモードで、
Goのレポジトリの <code>misc/emacs</code> 以下に同封されている。
でも、 <code>el-get-list-packages</code> してみたらgo-modeのレシピがすでにあったので、僕はそれをそのまま使ってel-getで入れた。
実際はautoloadのelispも別途あるのでそっちも使ったほうが良いとおもうのだけど、
el-getでそれをやるためにはrepositoryを全部とってくるようなrecipeに変更する必要がある(と思う)のであきらめた。

<h4>色分け、インデント</h4>
go-modeを導入すると、他の言語のメジャーモードと同じように、Go言語のsyntaxがハイライトされて読みやすくなる。
また、Go言語のsyntaxを理解したソースコードのインデント、コメントアウトなんかが行えるようになる。
<a href="http://www.flickr.com/photos/typester/9001480385/" title="go-mode by typester, on Flickr"><img src="http://farm4.staticflickr.com/3823/9001480385_4fc360d53e_o.png" width="640" height="390" alt="go-mode"></a>

<h4>ドキュメントを引く</h4>
<code>M-x godoc</code> とするとGoのドキュメントを引く機能もある。
<a href="http://www.flickr.com/photos/typester/9001480295/" title="godoc by typester, on Flickr"><img src="http://farm6.staticflickr.com/5446/9001480295_6dd7a30088_o.png" width="640" height="390" alt="godoc"></a>

<code>anything-read-string-mode</code> している人なら、
package一覧をanythingインタフェースで絞りこんでドキュメントをさくさく引けて非常に便利である。
<a href="http://www.flickr.com/photos/typester/9001480331/" title="go-mode with anything godoc completion by typester, on Flickr"><img src="http://farm8.staticflickr.com/7289/9001480331_9fd1960baa_o.png" width="640" height="390" alt="go-mode with anything godoc completion"></a>

<h4>整形</h4>
Goにはソースコードをよしなに整形してくれる <code>go fmt</code> というコマンドがあるみたいだけど、
go-mode はそれをEmacsから使う方法も提供してくれている(<code>M-x gofmt</code>)。
また、
<pre><code class="emacs-lisp">(add-hook 'before-save-hook 'gofmt-before-save)</code></pre>

しておくと、ファイル保存時に自動でgofmtしてくれるようにもできるとのこと。<a class="footref" href="#fn1" id="r1">[1]</a>

<h4>定義ジャンプ</h4>
この機能を利用するにはあらかじめ、 <code>godef</code> コマンドのインストールが必要。
インストールするには
<pre><code class="sh">$ go get code.google.com/p/rog-go/exp/cmd/godef</code></pre>

すれば良い。<a class="footref" href="#fn2" id="r2">[2]</a>
あとは、 <code>M-x godef-jump</code> とすると関数などの定義位置に飛ぶことができるようになる。デフォルトでこれがあるのは大分便利だと思う。
<pre><code class="emacs-lisp">(add-hook 'go-mode-hook (lambda ()
 (local-set-key (kbd "M-.") 'godef-jump)))</code></pre>

とかすればetagsみたいな感じで使えるよ、とのこと。
あと、 <code>godef-describe</code> で引数や、戻り値などの定義を確認できる機能もあるのだけど、
これは後述のgocodeがあるからあんまり出番はなさそう。



<h4>import周りの機能</h4>
コードを書いていて新しいpackageに依存したくなったときに、わざわざコードの冒頭部まで移動してimportに1行追加、とかめんどくさい!
というような時には <code>go-import-add</code> が使える。これを使うとコード上のどの位置にいても、新しいパッケージをimportリストに加えることができる。
また、Goはimportしていても実際にそれをコード内で使っていないとエラーになってしまうが、
そういう時には <code>go-remove-unused-imports</code> を使うと使用していないpackageたちをimportから一括で外してくれて便利だ。

<h4>Go Playground連携</h4>
Goには <a href="http://play.golang.org/">Go Playground</a> というコードスニペットを共有できるサイトがあるが、go-modeはそこと連携する機能もある。
バッファ全体を Go Playground に投げる <code>go-play-buffer</code> 、 選択した部分だけ投げる <code>go-play-region</code> などの関数がそれだ。
実行すると投稿したURLを表示すると同時にそれをクリップボードにも入れてくれるようだ。
書いているコードを手軽に共有できるのでなかなか便利かもしれない。

<h3>gocode</h3>
Goのコードを <code>auto-complete.el</code> を使用して良い感じに補完することができるのが、 <a href="https://github.com/nsf/gocode">gocode</a> だ。
<a href="http://www.flickr.com/photos/typester/9001480371/" title="gocode by typester, on Flickr"><img src="http://farm4.staticflickr.com/3797/9001480371_d3a0ef1da4_o.png" width="640" height="390" alt="gocode"></a>

<h4>インストール</h4>
<ol>
<li><code>go get</code> でgocodeをインストールする
<pre><code class="sh">$ go get -u github.com/nsf/gocode</code></pre></li>
<li><a href="http://cx4a.org/software/auto-complete/index.ja.html">auto-complete.el</a> をインストールする</li>
<li><code>$GOPATH/src/github.com/nsf/gocode/emacs</code> に <code>load-path</code> を通す。
もしくはそこにある <code>go-autocomplete.el</code> を <code>load-path</code> の通っているところにコピーする。</li>
<li><code>go-autocomplete.el</code> をロードする
<pre><code class="emacs-lisp">(require 'go-autocomplete)
(require 'auto-complete-config)</code></pre></li>
</ol>

<h3>go-flymake</h3>
<a href="https://github.com/dougm/goflymake">goflymake</a> はgo-modeでflymake(ファイル保存する度に自動でsyntax checkをしてくれる)できるようにするためのツールだ。

<h4>インストール</h4>
<ol>
<li><code>go get -u github.com/dougm/goflymake</code></li>
<li><code>$GOPATH/src/github.com/dougm/goflymake</code> に <code>load-path</code> を通す</li>
<li><code>(require 'go-flymake)</code> する</li>
</ol>

これだけで自動的にflymakeされるようになる。
また、 flycheckを使用している人はおなじレポジトリに <code>go-flycheck.el</code> があるので、
そちらを利用すると良いのかな。

<h3>まとめ</h3>
Goは新しい言語なのにも関わらず、Emacsでの開発環境がこんなにも整っていることにものすごく驚いた。
PerlやObjective-Cもこんな感じで開発できたらいいのになぁ、とまで思ってしまう。
言語自体の特徴や性能ももちろん重要だけど、このような周辺の環境整備も開発者を囲ううえで重要だと改めて感じた。
<aside class="footdef">
<a href="#r1">[1]</a> 僕はいまのところ設定していない
<a href="#r2">[2]</a> 前述のexec-pathの設定を忘れないように
</aside>

EmacsでのGo言語編集環境

<a href="http://www.elasticsearch.org/overview/kibana/">Kibana</a> や <a href="http://grafana.org/">Grafana</a> を使う時に、これらはjsのツールなので、
Erasticsearch や InfluxDB といったバックエンドサービスにjsからアクセスできるようにする必要がある。
そのためには、
<ol>
<li>普通にバックエンドサービスのportを開放</li>
<li>nginxとかでリバースプロクシ</li>
</ol>

とかする必要があり、めんどくさい。
さらにセキュリティのことを考えると、2の方法のうえに、nginxでSSL+Basic認証なんかにする必要があってよりめんどくさい。
さらに、僕はBasic認証が嫌いだ。
昔は Firefox + 1Password で良い感じにBasic認証の入力が行えたが、いまはだめになってしまったし、
Basic認証だとアカウントの管理もめんどくさい。
なので、Google認証なhttpdでリバースプロクシもできる、gateというツールを作った。
<blockquote>
<a href="https://github.com/typester/gate">https://github.com/typester/gate</a>
</blockquote>

<a href="https://github.com/typester/gate/releases">バイナリのダウンロード</a> も可能。


<h3>使い方</h3>
<a href="https://github.com/typester/gate/blob/master/config_sample.yml">設定ファイルのサンプル</a> を自分に合うように変更して、
<pre><code class="sh">$ gate -conf config.yml</code></pre>

のように起動するだけ。サンプルを見たらだいたい分かると思う。

<h3>実例</h3>
自分は <code>/</code> にアクセスすると、Grafanaが見えて、 <code>/uchiwa</code> にアクセスすると、sensuのdashboardが見えるようにしている。
その場合の設定は
<pre><code class="yaml">htdocs: ./grafana-1.6.1

proxy:
 - path: /elasticsearch
 dest: http://127.0.0.1:9200
 strip_path: yes

 - path: /influxdb
 dest: http://127.0.0.1:8086
 strip_path: yes

 - path: /uchiwa
 dest: http://127.0.0.1:3000
 strip_path: yes

 - path: /socket.io
 dest: http://127.0.0.1:3000
 strip_path: no</code></pre>

こんな感じになる。<a class="footref" href="#fn1" id="r1">[1]</a>
<code>/</code> にアクセスが来たら Grafana のファイルを配信。
<code>/elasticsearch</code> 以下のアクセスは elasticsearch にプロクシしてやる、みたいな感じだ。
uchiwaはwebsocketを使うのだけど、gateはこのためだけにwebsocketもproxyできるようにしたので、
こういう感じに設定しておくとうまく動く。
自分以外に需要があるかは不明だが、Grafanaやuchiwaをうまく認証付きで公開したい、
というような場合にはなかなか便利だと思う。
<aside class="footdef">
<a href="#r1">[1]</a> 数日前にリリースされたGrafana 1.7を使えばelasticsearchが不要になるということなので、ためしてみたい
</aside>

Google認証なリバースプロクシ＆静的コンテンツ配信サーバー「gate」

進行中のGitHubプロジェクトが増えてくると、そのプロジェクトページをブラウザ上で即座に開くことができず、手間取ることが増えてきた。
<a href="http://hub.github.com/">hub</a> とか、 <a href="http://owenou.com/gh/">gh</a> というようなコマンドラインツールを使うと、手元のチェックアウトしたパスで、
<pre><code class="sh">$ gh browse</code></pre>

とかすれば対応するGitHubのページを開くことができる。
最初はこれを使ってがんばろうと思ったのだけど、やっぱりカレントディレクトリの情報をベースに開くものだから、他の場所にいるといちいちcdしないといけないのが面倒。
また、シェル履歴との相性も悪い。
<pre><code class="sh">$ gh-open ~/path/to/repo</code></pre>

みたいにしてcloneしたディレクトリを指定してあげるだけで動くものがあれば、どこにいても動くし、履歴も上手に使える。
というわけで作った：
<blockquote>
<a href="https://github.com/typester/gh-open">typester/gh-open</a>
</blockquote>

ちょろっと作ったものだけど、やはりこちらのほうが使いやすい。
Enterprise版に対応してなかったり、レポジトリTopしか開けなかったり、いろいろいたらないので、pull requestが来るのに期待しております!
ちなみに、ダウンロード可能な <a href="https://github.com/typester/gh-open/releases">バイナリ</a> も用意してあるので、Goの環境がない人でもダウンロードしたてすぐ使えるようになってます。お試しあれ

GitHubのレポジトリURLを開くgh-openコマンド

Emacsで、C/C++/Objective-C とかを書く時、clangを使った補完 <a href="https://github.com/Golevka/emacs-clang-complete-async">clang-complete-async</a> を使っている。
<a href="https://www.flickr.com/photos/typester/13554342225" title="スクリーンショット 2014-04-01 15.11.38 by Daisuke Murase, on Flickr"><img src="https://farm8.staticflickr.com/7065/13554342225_18144e5242_o.png" width="640" height="390" alt="スクリーンショット 2014-04-01 15.11.38"></a>

いままではiOS用の設定決めうちで使っていたのだが、
<ul>
<li>たまにMacアプリを書くときにcflags切り替えがめんどくさい</li>
<li>外部ライブラリを使っているプロジェクトで、そのライブラリのヘッダがよまれない</li>
</ul>

と言った不満があった。
ちょっと最近またMacアプリを書いていてよしなにやってくれるやつが欲しいな〜という熱がたかまったので作ってみた。
<blockquote>
<a href="https://github.com/typester/clang-complete-helper">typester/clang-complete-helper</a>
</blockquote>

<h3>何をするやつ？</h3>
編集しているファイルから、xcodeプロジェクトを探して、その設定を読んでよしなにCFLAGSをセットしてくれるやつ。
なのでこれを使えば、xcodeのプロジェクトのファイルであればなにも考えなくてもclangによる補完が効くようになる。
実際にはプロジェクトに属しているかどうかまでは見ていなくて、上の階層をたどって <code>.xcodeproj</code> を探している感じになっているので、ファイル構成によっては期待通りうごかない場合もあるかもしれないが、
とりあえず自分の環境では良い感じにうごいているので満足した。
なにかあれば、p-rいただければと思う。

<h3>Emacsの設定</h3>
<pre><code class="emacs-lisp">(setq ac-clang-cflags
 (split-string
 (shell-command-to-string (concat (executable-find "clang-complete-helper") " cflags "
 (and buffer-file-name
 (file-relative-name buffer-file-name))))))</code></pre>

こんなのを、設定に追加してやれば良い
自分がつかっている設定だと、
<pre><code class="emacs-lisp">(defun ac-cc-mode-setup ()
 (setq ac-clang-cflags
 (split-string
 (shell-command-to-string (concat (executable-find "clang-complete-helper") " cflags "
 (and buffer-file-name
 (file-relative-name buffer-file-name))))))
 (setq ac-sources '(ac-source-clang-async))
 (ac-clang-launch-completion-process)
 (yas/minor-mode-on))

(add-hook 'c-mode-common-hook 'ac-cc-mode-setup)</code></pre>

こんな感じ。

<h3>Macでうまく使えない人へ</h3>
Xcode付属のclangでは補完できません。brewで入れましょう。
<pre><code class="sh">brew install --with-clang --all-targets --rtti --universal --jit llvm</code></pre>

これだけだとまだだめで、libclangからリンクしているlibLLVMのリンク指定が、 <code>@executable_path</code> を基準にしているので、
<code>clang-complete</code> も llvm-config とかと同じところに置くか、もしくは
<pre><code class="sh">sudo install_name_tool -change '@executable_path/../lib/libLLVM-3.3.dylib' /Users/typester/homebrew/lib/libLLVM-3.3.dylib /Users/typester/homebrew/opt/llvm/lib/libclang.dylib</code></pre>

みたいに <code>install_name_tool</code> でパスを直してあげる必要がある。こんなの普通の人は分からない。
参考になれば。

<h3>まとめ</h3>
まだまだEmacsでがんばれる。

clang-complete-asyncのcflagsを開いているファイルに応じてよしなに設定する

しばらくiOSアプリのクライアントサイドばかり開発していてサーバサイドプログラムにご無沙汰だったのだけど、
最近またGoでアプリのサーバサイドを書くようになった。
ちょうど <a href="https://github.com/mist64/xhyve">xhyve</a> が話題になっているのもあって、OS X の仮想環境がアツい感じだったので、
ひさしぶりに Docker で開発してみよう、と思いたち、Dockerを使ったアプリ開発をやってみている。

<h3>docker-compose を使って依存ミドルウェアも一緒に立ち上げる</h3>
<a href="https://docs.docker.com/compose/">docker-compose</a> <a class="footref" href="#fn1" id="r1">[1]</a> というのを使うと、複数のコンテナを同時に立てられ、それぞれにリンクも良い感じにやってくれる。
開発環境を作るにはもってこいのツールだ。

<h4>GoのWebアプリ</h4>
サンプルとして以下のようなアプリを考える。
<pre><code class="go">// main.go
package main

import (
 "log"
 "fmt"
 "net/http"

 "github.com/garyburd/redigo/redis"
)

func main() {
 redi, err := redis.Dial("tcp", "redis:6379")
 if err != nil {
 log.Fatal(err)
 }

 http.HandleFunc("/", func(w http.ResponseWriter, r *http.Request) {
 res, err := redi.Do("incr", "counter")
 if err != nil {
 w.WriteHeader(500)
 w.Write([]byte(err.Error()))
 return
 }

 if res, ok := res.(int64); ok {
 w.Write([]byte(fmt.Sprintf("counter: %d", res)))
 } else {
 w.WriteHeader(500)
 w.Write([]byte("unexpected value"))
 }
 })
 log.Fatal(http.ListenAndServe(":5000", nil))
}</code></pre>

HTTPでリクエストを受けて、Redisに保存してるカウントを +1 して返す、というアプリだ。
まず、このアプリ自体のコンテナを作る。これは以下のようなDockerfileを書くだけで良い。
<pre><code class="dockerfile"># Dockerfile
FROM golang:onbuild
EXPOSE 5000</code></pre>

こいつを docker-compose から使うには、さらに以下のように docker-compose.yml を書く
<pre><code class="yaml"># docker-compose.yml
app:
 build: .
 ports:
 - "5000:5000"
 links:
 - redis

redis:
 image: redis</code></pre>

内容としては、 <code>app</code> と、 <code>redis</code> という二つのコンテナを定義し、 <code>app</code> はさきほど作った Dockerfile を指定、5000ポートでアクセスできるようにして、redisコンテナにリンク、という感じだ。
これで、 <code>docker-compose up</code> とすると、コンテナたちが立ち上がり、 127.0.0.1:5000<a class="footref" href="#fn2" id="r2">[2]</a> でGoのwebアプリにアクセスできる。
何回かリロードすればredisに保存された値が増えていくのが分かるはずだ。
docker-compose がよしなに設定してくれるので、アプリからは <code>redis</code> というホストでredisコンテナにアクセスできているのも楽で良い。<a class="footref" href="#fn3" id="r3">[3]</a>


<h3>Goのコードを変更した時の対応</h3>
このままだと、Goのコードを書き換えた時にアプリのDockerイメージ自体をrebuildしないと変更が反映されない。
開発時に毎回ビルドするのは面倒だし、時間もかかるので、手元のコードをコンテナにマウントし、それを起動するようにする。
そうするには以下のように docker-compose.yml を書き換えれば良い。
<pre><code class="yaml">app:
 build: .
 ports:
 - "5000:5000"
 links:
 - redis
 volumes:
 - ".:/go/src/app"
 command: go run main.go

redis:
 image: redis</code></pre>

こうすればコードを書き換えたら <code>docker-compose up</code> しなおせば手元のコードがrunされるので、イメージをrebuildしなくても変更に追従できる

<h3>依存ライブラリーが変わった時の対応</h3>
それだけだと、 <code>go get</code> するライブラリが増えた時に結局rebuildする必要があってめんどくさい。また、その場合 go get を全部やりなおすことになって時間もかかる。
なので、開発時には $GOPATH を格納する専用のデータコンテナを作ってやると良い。
まず、
<pre><code class="sh">$ docker run -itd --name myapp-gopath -v /go busybox</code></pre>

のようにして、 <code>myapp-gopath</code> という名前<a class="footref" href="#fn4" id="r4">[4]</a>で、 <code>/go</code> 以下<a class="footref" href="#fn5" id="r5">[5]</a>を共有するデータコンテナを作る。<a class="footref" href="#fn6" id="r6">[6]</a>
そして、 docker-compose-yml を以下のようにする
<pre><code class="yaml">app:
 build: .
 ports:
 - "5000:5000"
 links:
 - redis
 volumes:
 - ".:/go/src/app"
 volumes_from:
 - myapp-gopath
 command: go run main.go

redis:
 image: redis</code></pre>

これで、appのGOPATHはmyapp-gopathコンテナのデータが使われるようになる。
<code>go get</code> をこのデータコンテナに対しておこなうのは、わかりにくいが、
<pre><code class="sh">$ docker run --rm --volumes-from myapp-gopath -v $PWD:/go/src/app golang:onbuild go-wrapper download</code></pre>

こんな感じにすればappイメージをrebuildすることなく、GOPATHを更新できる。

<h3>まとめ</h3>
以上で、go getするコマンドが長いのを除けば、わりと不満ない開発環境になった。
以前からもVMを使った開発環境というのは作っていたが、それに比べ、Dockerは
<ul>
<li>ミドルウェア単体でシンプルなコンテナがあるので分かりやすい</li>
<li>docker-composeでの簡単にコンテナ連携</li>
<li>aufsなどのDockerそもそものメリット</li>
</ul>

と、開発環境としてうれしいメリットがおおい。
ホストマシンにもGoの環境はあるので、Goのアプリは手元で動かし、
ミドルウェアだけをDockerで、というパターンも考えられそうだが、そちらはコンテナへの接続がめんどくさそうで一長一短か。
とりあえず、しばらくこの環境で開発してみようと思う。
プロダクションへの導入も追々考えたい。
<aside class="footdef">
<a href="#r1">[1]</a> <a href="http://www.fig.sh/">fig</a> っていうのを前に使っていたがそれが吸収された模様
<a href="#r2">[2]</a> OS X の場合は 127.0.0.1 ではなく <code>boot2docker</code> の IP
<a href="#r3">[3]</a> hostsを書いてくれる。hostsを見ないアプリからも環境変数からリンク先コンテナの情報は取得可能
<a href="#r4">[4]</a> 名前はなんでも良い
<a href="#r5">[5]</a> DockerオフィシャルのgolangイメージのGOPATHが <code>/go</code>
<a href="#r6">[6]</a> 実際にはrunしなくてもcreateで、コンテナつくるだけで良いと思うが、うっかり消してしまわないようにrunしておくのが好み
</aside>

2015

2014

2013